ビジネスモデルキャンバスでAirbnbのビジネスモデルを解説

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一般的に旅行をする際はホテルを予約しなくてはいけません。TPOに合わせて適当なホテルを検索して電話を掛けて、人数や日程を伝えますよね? Airbnb(エアービーアンドビー)はそんな常識を覆してみせました。

Airbnbは空き家を持つホストと旅行者(ゲスト)とをつなぐマッチングサービスです。ゲストとホストはサービスを通して契約します。ホストは貸家を紹介し、ゲストは検索して気に入った場所をアプリ上で予約できるのが魅力。ホストは使っていない空き家や空き部屋などが収入源になる。ゲストにとっては一般的なホテルよりも安く泊まれるうえ、場所によってはツリーハウスや別荘などを借りられるので、現地ででのリアルな体験ができます。

191カ国、6万5000の地域には今や300万以上の宿泊施設があり、企業価値は数兆円にまで膨れ上がっています。その成長曲線はすさまじく、ゴールドマンサックスが「ホテル業界に革命を起こした」と評価するほどです。

ではAirbnbはどのようにして成長を遂げたのでしょうか。今回はその理由についてビジネスモデルキャンバスを駆使しながら解説していきます。

 
 

Airbnbの名前の由来とは

そもそもAirbnbを創業した3人が自宅の家賃が払えずに困っていたころ、自室の空いていたスペースを貸し出し、朝食を作るサービスをはじめたのがAirbnbの起源です。Airbed and breakfastを略して「Airbnb」と名付けました。

サービスの根本的な長所はここにあります。ホストとゲストをつなぐマッチングサービスの場合、ホストの数を確保するのが課題ですが、Airbnbの場合は空いているスペースさえあれば誰だって簡単にビジネスをはじめられる。しかも面倒な手続きはない。Airbnbの決済システムでは、ホストが得る宿泊料金のうちの3%が、またゲスト側の6~12%がAirbnbに入ります。振り込みなどの面倒が一切なく、サービスを利用できるのです。

ちなみに「Airbed and breakfast」というコンセプトでスタートしたAirbnbですが「朝食を出すのが大変だ」というホストからの声を受けて、朝食サービスをやめました。ピボットして宿泊に絞った結果、莫大なユーザー数を獲得したのです。

 
 

ホストにもゲストにも価値がある革新的な宿泊モデル

まずは非常に操作性が高いことが魅力的なポイントです。ホストは基本的に無料でサービスに登録しプロフィールや宿泊料金を紹介できます。また登録した後はAirbnbが派遣したフリーランスのカメラマンが空き家や空き部屋の写真を無料で撮影。サイト上に美しい写真を掲載できます。

ゲストも同様にサイトにプロフィールを作成後、旅行時に検索して気に入ったホストを見つけたら予約のボタンをクリックするだけです。またAirbnb独自の決済システムによりクレジットカードから自動的に引き落とされるので、言葉が通じない海外でも安心して支払えるのです。

さらに、ホストとゲストが互いに評価し合えるレビュー機能があるのもメリットでしょう。ゲストが宿泊先を探す際、高い評価が下されているホストだと安心して予約できます。また低評価が目立つユーザーから予約が入った場合、ホストは宿泊を断れるのです。事前にトラブルを予防する機能があるので、互いに安心してやりとりができます。

 
 

Airbnbをビジネスモデルキャンバスに当てはめると

ではビジネスモデルキャンバスの9つの項目からAirbnbのビジネスモデルを解読していきましょう。顧客との関係性や、コストの流れ、リソースやバリュープロポジションなどを俯瞰的に判定できます。

 

1. 顧客セグメント(CS)

顧客は「ホスト」と「ゲスト」に分かれます。

ホスト

・余分なリソースでお金を稼ぎたい方

・新しい旅行者に会いたい方

ゲスト

・世界中を旅するのが大好きな方

・合理的な額で宿泊して、お金を節約したい方

 

2. 提供価値(VP)

顧客に合わせて価値も変わります

ホスト

・ホストは自分の空きスペースでお金を稼げる

・宿泊料金の多くを自分の手にできる(Airbnbが徴収するのは6~12%だから)

・レビュー機能によって、安心して部屋を貸し借りできる

・無料でプロの手により宣材写真を撮影できる

・ゲストを楽しませる工夫を自由に考えられる

ゲスト

・ホテルのように高い代金が要らないので、旅行の予算を合理的に使える

・レビュー機能によって安全な旅が保障される

・ホテルでは味わえない現地の暮らしを体感できる

・とても簡単に支払いができる

 

3. チャネル/販路(CH)

・Airbnbのウェブサイトやモバイルアプリケーション(iOS、Androidなど)

・コミュニティ間の口コミ

・インターネット広告

・ソーシャルメディア

・市販の旅行ガイド

 

4. 顧客との関係(CR)

・顧客に宿泊サービスを提供する

・ソーシャルメディアを通じての会社とユーザーとの交流

・ホストのために家の保険を提供

・無料で登録、アカウント作成できる

・バーチャル識別機能も搭載

・評価&レビュー機能

・簡単に予約ができる

・オンライン市場とホスピタリティサービス

・オンラインでのレビュー機能とオンライン決済

 

5. 収益の流れ(RS)

・仲介業者として、1回の予約ごとにホストから得る手数料

・仲介業者として、1回の予約ごとにゲストから得る手数料

・ゲストに6%~12%、ホストに3%~5%かかるサービス料金

この手数料のシステムはホストとゲスト、Airbnbの3つがWin-Winになるバランスの良い数字です。

 

6. 主要な資源(KR)

・スペースやプロパティを借りている地元のホスト

Airbnbはいわば、世界最大の宿泊施設でしょう。しかしリソースとしての部屋を所有していません。非常に魅力的な概念です。

・Airbnbの従業員

・Airbnbで使用されている技術とプラットフォーム、主に機械学習とアルゴリズム

・6万5,000以上の都市と191の国をカバーする機能

・ブランドの高い評判

・サードパーティの保険サポーター

・26言語で利用可能な言語機能

・24時間後の支払いを済ませるセキュリティ決済機能

・ソーシャルネットワークアカウントへのリンク

 

7. 主要な活動(KA)

・製品開発と管理に関する作業

・ホストのネットワークの構築とホストの管理

・ゲストのネットワークの構築とゲストの管理

・旅行者のネットワークを構築し、ゲストの要求や苦情を管理する

・ITオペレーション

・マーケティング

・イノベーティブな製品開発

 

8. 主要パートナー(KP)

・スペースを借りているホスト

・スペースを予約しているゲスト

・住宅の保険会社

・投資家

・地元の旅行代理店や政府

・フリーランスの写真家

・所在地やキュレーションデータを集約した都市ガイド

・Airbnbがスポンサーとなっているテスラ・モーターズやニューヨーク市のマラソンイベント

 

9. コスト構造(CS)

・技術に関わるランニングコスト

・スタッフの人件費

・フリーランスの写真家の人件費

・運用費や顧客サポートの費用

・保険の契約料

 

 

Airbnbが取り組んでいるビジネスタイプ

 

1. ビジネスシェア

ホテルという概念ではなくホストを利用することで自社のリソースを節約しながら、効率的にビジネスを展開しています。

 

2. P2P

ホストとゲストという同等の立ち位置の方々がやりとりをすることで、サービスが成り立っています。

 

3. オンデマンドサービス

オンデマンドサービスもAirbnbの優れたビジネスモデルだといえるでしょう。必要なときにだけ柔軟に利用できるのが魅力です。

 

4. オンラインマーケットプレイス

オンラインでのマーケットプレイスもAirbnbの特徴でしょう。より多く顧客をキャッチすることに成功しています。

 

5. ブローカー

仲介業者として収益を挙げています。効率良くブランドを生かせる手法ですが、同業にワンストップサービスが現れると、立場が危うくなる可能性があります。

 

6. 両面市場

ゲストとホストの両方の市場から収益を上げられるモデルを構築しています。マルチサイドの場合、ビジネスモデルキャンバスを構成する要素も倍に増えるのが特徴。そのぶん可能性の幅が広がります。

 

 

Airbnbは今後日本でどのような戦いを強いられるか

日本でもAirbnbは広まりつつありますが、ひとつ問題があります。それが法律的な制限。日本の旅行業法では、一部のサービスが取り締まられてしまうのです。今後は法律上の問題を乗り越えることで、よりユーザーは増えるでしょう。

 

今回はビジネスモデルキャンバスを使って、Airbnbのビジネスモデルを解説しました。Bizmapでは以下のURLから簡単にビジネスモデルキャンバスを作成できます。しっかりとビジネスモデルを構築することで、収益性の高いビジネスモデルを作成しましょう。

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