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ビジネスモデルキャンバス(BMC)とは?イノベーションは可視化からスタート!

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ビジネスモデルキャンバス(BMC)とは?

近年、大企業ではなく、スタートアップが新たな市場を生み出す時代となり、スモールビジネス、スモールスタートに注目が集まっています。個人事業主やフリーランスが規模を拡大して本格的に市場参入を図るケースが増えるなかで、フレームワークとしての価値が高まっているのが「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」です。

新規参入前のビジネスモデルを構築したり、既存事業の見直しで有効なフレームワークですが、詳細をご存じない方もいらっしゃることでしょう。今回は「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」の概要や使い方、メリットなどをご紹介します。
 
 

ビジネスモデルを素早く作成できる画期的なツール

時代の変化に伴い、マーケティングのカタチも変わってきました。製品主導だったマーケティング1.0から、競合他社やターゲティングを設定したうえでプロダクトの差別化を図っていたマーケティング2.0、そして現在のトレンドは顧客への提供価値を最重視するマーケティング3.0、顧客の自己実現をかなえるマーケティング4.0です。

そこであらためて重要視されているのが「誰に何を(どんな価値を)提供するのか」をきちんと設定すること。ビジネスアイディアを細かく分析し、確固たるビジネスモデルを構築することが市場を生き抜くうえで必要不可欠です。

“想定する顧客”や“提供できる価値”をきちんと定めてビジネスモデルを構築するうえで「ビジネスモデルキャンバス(BMC)」は力を発揮します。ビジネスアイディアを整理し「1枚の事業計画書」をつくりだすためのフレームワークといってもいいでしょう。

これまでのように、ビジネスアイディアをまとめてビジネスモデルを考案するために膨大な時間を消費する必要はありません。また社内提案や報告をするために数十枚もの事業計画書を作成するコストも要らないのです。

浮いた時間をプロダクトやサービスのブラッシュアップや、マーケティングに使えるので、ビジネスをより効率的に進められます。
 
 

ビジネスモデルの各要素は相互に作用する

前提として、ビジネスモデルを決めるためにはターゲットやリソース、マーケティング、コストなどを設定しなければいけません。ここで注意すべきなのは各要素を独立させてはいけないということ。サービスとターゲットが分かるから、リソースの量が決まります。明確なリソースによってコストが具体化されるでしょう。このように各要素を結びつけることで、ビジネスを成功に導くための仕組みを論理的に考えられるのです。

ビジネスモデルキャンバスでは、ビジネスの核となる要素を9つに分けます。ビジネスアイディアが画面上に表れるので、構築すべきビジネスモデルが視覚的に分かるのがメリットでしょう。また1つの要素を変えると他の8つも変化するので、常に9つの要素が最適化されます。ワンタッチで理想的なビジネスモデルを整理できるので、時間を掛けずに事業計画を練られるのです。

もちろん、9つの要素を知らない方もいらっしゃるでしょう。そこで以下に各要素の内容を具体的に記載します。ぜひ使用前にご覧になり、正しい方法でビジネスモデルキャンバス(BMC)を作成して御社のビジネスモデルを構築してください。


 
 

ビジネスモデルキャンバスを構成する9つの要素

1. 顧客Customer Segment(CS)

まずは「誰に価値を提供するか」「どの層に標準を合わせればモノやサービスが使われるのか」を決めましょう。個人であれば「どういったことに困っている人なのか」、「何に幸せを感じる人なのか」。法人の場合は「担当部署はどこか」、「相手のビジネスモデルはなにか」などを決めることで、ビジネスモデルの核が決まります。もちろん、サービスを使うユーザーとマネタイズするユーザーが変わる場合もあるでしょう。最終的なビジョンを考えて顧客をセグメント化することで事業の方向性を決めることが大切です。

 

代表的な顧客セグメントの例

1. マス市場
マスを狙い場合は細かく顧客をセグメントする必要はありません。似ているニーズをひとまとめにしましょう。

2. ニッチ市場
マスとは反対に限られた顧客セグメントを設ける必要があります。

3. 細分化
1種類の顧客ではなく、細分化して複数設置する場合もあります。男性と女性や、中流層と富裕層などに分けて、それぞれのビジネスモデルキャンバスを作成することで、より柔軟な事業を展開できるでしょう。またニーズが異なる顧客をセグメント化する「多角化」という手法もあります。

4. マルチサイドプラットフォーム
例えばフリーペーパー事業の場合は「広告主」と「読者」の2つの顧客が必要です。事業によって独立した2つの顧客が発生する場合もあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

2. 提供価値Value Propositions(VP)

プロダクトやサービス、事業の存在価値を定めるフェーズです。「顧客のどんな悩みを解決するのか」、「どのような願望を叶えるのか」を設定しましょう。すでに世の中にあるモノ」の下位互換になってはいけません。自社の事業が顧客にとって特別な価値(USP)を与えていることを客観的に考えましょう。

自分では利用価値のあるビジネスアイディアだと思ったが、顧客にとっては無価値だったというケースはしばしばあります。ニーズのズレを解消するために以下のフレームワークを使うことが大切。「Value Propositions Canvas」を使って、確実に価値のある事業内容を見つけましょう。

 

価値提案の具体例

1. 顧客のウォンツをカタチに
これまでになかったサービスやプロダクトを、顧客に提案するカタチです。AIやIoTを駆使したイノベーションでまったく新しいバリューを考えると唯一無二の価値をつくれます。

2. パフォーマンスの向上
既存の商材をパワーアップさせる手法です。伝統的でわかりやすい方法でしょう。新たな機能の実装や、スピードのアップにより顧客の”仕事”を解決しやすくします。

3. ニーズに合わせてカスタム
個人や顧客セグメントのニーズに合わせてサービスやプロダクトをカスタムすることで、新たな価値を提案できます。

 

3. チャネル/販路Channels(CH)

価値を届けるためのルートや、PRするための方法がチャネルです。

「店舗型なのか、それともネット販売型なのか」、「オンラインとオフラインのどちらで告知するのか」などを決めます。ターゲットやコストと関係の深い部分です。たとえばターゲットが高齢者層だった場合、Webサービスを展開しても見てくれません。反対に若年層に手渡しでチラシを配っても効率が悪いだけです。他の要素と結びつけることを意識しましょう。

 

チャネルには5段階のフェーズがあります

1. 認知
まずは商材を認知してもらいます。どのように広告を打つのか、商材を広めるのかなどを考えましょう。

2. 評価
次に顧客からのフィードバックを得るための方法を考えます。どのように判定してもらい、生かすのかを考えましょう。

3. 購入
顧客が商材を購入するためのチャネルを考えます。

4. 提供
購入した顧客に、どのようにして価値を届けるのかを決めます。提供価値と紐づけて考えましょう。

5. アフターサービス
販売後のアフターサービスの方法を考えます。顧客と長く関係を築くために、欠かせないフェーズです。

 

4. 顧客との関係Customer Relationships(CR)

どうやって顧客との関係を構築し維持、展開していくのかを設定します。「売りきりのフロービジネスなのか、保守サービスを整備したストックビジネスなのか」などのモデル構築はもちろん、「事業として新規顧客を増やすのか、既存顧客を大切に育成しアップセルを狙うのか」など、事業の方向性も明確にしましょう。

 

代表的な顧客との関係構築の例

1. カスタマーサポート
購入やアフターサービスにおいて、スタッフが顧客をアシストすることで、関係を構築します。不特定多数の顧客を管理するケースや、専任スタッフが担当する場合があります。

2. セルフサービス
顧客がスタッフの手を借りることなく1人であらゆる問題を解決するケースです。システム構築や導線の設定により、不便さを取り除く必要があります。

3. コミュニティ
SNSをはじめとするコミュニティを作ることで、顧客の社会的な欲求を満たします。不足や問題をユーザー同士で意見交換し、解決できるような場になります。

4. レコメンドやレビュー機能
例えばAmazonのビジネスモデルでは一度購入した商品に近い品物が特定のユーザーにレコメンドされます。また購入した商品のレビュー機能により、顧客が情報を交換できる場を整えているのも特徴です。「パーソナライズ」と「共創」によって、社内の人材を割かずして顧客との関係を構築できます。

 

5. 収益の流れRevenue Streams(RS)

マネタイズのポイント、お金の流れをはっきりと決めるフェーズです。

「どうやって顧客に価値を届けて対価を得られれば、顧客は喜ぶのか」を考えましょう。「一度きりの売り切りでお金を回すのか、それとも定額制サービスをつくるのか」など、支払いのタイミングや方法を明確にすることで信頼できるビジネスモデルを構築できます。

 

よくある収益構造の例

1. 資産価値のある商品
小売りの業態の場合は、このモデルがうってつけでしょう。商品を売って収益を得ます。

2. 使用料の支払い
サービス業によく見られます。通話料や宿泊料などが代表的です。

3. 購読料やリース・レンタルなど
月ごとの購読料やリース料を設けることで、ストックビジネスが完成します。リースやジムの会員費、オンラインの音楽・動画配信サービスなどです。

4. ライセンス
知的財産に関する収益の挙げ方です。音楽や映像、文学などでは著作権料が発生しますし、テクノロジー産業では頻繁に特許料でのビジネスも考えられるでしょう。

 

6. キーリソース/主要な資源Key Resources(KR)

ビジネスをスムーズに動かすために必要な“リソースの量”を決めましょう。会社のリソースとは、主にヒト、モノ、カネ、情報の4つ。この4種類を最適な量に設定しなければいけません。リソースが多すぎたら無駄が発生しますし、少なかったらビジネスがうまく機能しなくなります。ちょうどいいキーリソースを確保することで、安定したマネジメントにグッと近づくのです。

 

代表的なリソースの例

1. 物理的なリソース
工場やビル、車両、システムなどは物理的なリソースとして企業の財産になります。

2. 人的なリソース
スタッフやパートナー、顧客の情報などは人的リソースです。特にクリエイティブは専門的な知識が豊富なため、人的リソースが多くかかるのが特徴です。

3. 知的財産
特許や著作権などの知的財産もリソースに含まれます。唯一無二のシステムを構築して特許を取得すれば、会社にとっては大きな利益になるでしょう。

4. ファイナンスのリソース
銀行からの融資限度額などもリソースになります。会社が保持しているキャッシュも、もちろんそうです。

 

7. キーアクティビティ/主要な活動Key Activities(KA)

営業やメディアやプロダクトの制作、マーケティング、アプリやシステムの開発など、事業をスムーズに進めるために必要な活動をはっきりと決めましょう。サービスやプロダクトを生み出して、マネタイズするために欠かせないアクティビティを設定することは、ビジネスモデルを組み立てるうえで肝になります。「サービス」「飲食」などの「事業内容」をはっきり決めましょう。サービスやプロダクトを生み出して、マネタイズするためのアクティビティを設定することは、ビジネスモデルを組み立てるうえで肝になる部分です。

 

アクティビティの具体的な例

1. 顧客の求めるものを製造する
製造業のビジネスモデルの根幹になります。顧客が求める質と量を満たす製品を作ることが必須です。

2. 問題の解決
顧客が感じている不満を解消したり、より効率的な方法をレコメンドしたりと、ニーズを満たすために商材を開発し、提示するのはビジネスにとって大切です。

3. プラットフォームやネットワークの構築
リソースにプラットフォームが含まれる場合、KAは使いやすい場所を顧客に提示することとなります。マッチングやSNSなど、幅広いプラットフォームやネットワークが発生します。

 

8. キーパートナー/主要パートナーKey Partner(KP)

ビジネスの多角化が進む中、一社完結のビジネスは難しくなり、オープンイノベーションが盛んになりました。外部発注や外部提携はビジネスを加速させるために大切なことでしょう。ビジネス規模を拡大して、より多くの顧客を満足させるためには連携が大切です。どのようなパートナーと協力して事業を展開するのかを明確に定めましょう。

 

パートナーを選ぶために考えるべきこと

1. リソースと活動の最適化
パートナーは一般的に自社のリソースの補填と活動の最適化のために必要になります。アウトソーシングや外部顧問などの人材をうまく使ってビジネスをうまく回しましょう。

2. リスク回避
昨今のビジネスは不確実性が高いのが現状です。同業他社とパートナー契約を結ぶことで、リスクを回避できます。例えば「ブルーレイ」は1社独占ではなく複数社で協力して作られた技術です。

 

9. コスト構造Cost Structure(CS)

価値を提供するためにかかるコストを考えましょう。キーパートナーへの委託費用やキーアクティビティにかかる人件費、販売拡張費などがこれにあたります。コストは特に慎重に決めるべきポイント。各項目を踏まえたうえで現実的な額を導き出さなければいけません。

 

コスト構造の中身の実例

1. 固定費
サービスやプロダクトの生産量にかかわらず、常に最低限発生するコストです。給与や地代などが該当します。ちなみに生産量によって変動するコストを変動費といいます。

2. 規模によって利益が拡大するコスト
生産量を拡大するに従ってアドバンテージを得られるであろうコストの構造です。規模が大きくなるほど、低価格で仕入れられますので、利益幅が大きくなります・

3. 多角化によって利益が拡大するコスト
マーケティングや流通に関して1つのフォーマットを生かしながら、ビジネスを進めることで余計なコストをかけずに利益を挙げられます。多角化によって利益が高まるのです。
 
 

ビジネスモデルキャンバスの作成手順

ビジネスモデルキャンバス(BMC)はロジカルに設定する必要があります。「顧客」や「プロダクトの価値」を明確にすることで、「チャネル」や「キーパートナー」、「キーリソース」などがはっきりするでしょう。また事業の中身が分からなければ、コスト構造もうやむやになってしまいます。そこで、以下の順番で作成を進めることをおすすめします。

まず「顧客セグメント」と「提供価値」を明確にしましょう。すると最適な「チャネル」、「顧客との関係」、「キーパートナー」などが導き出されます。コスト構造はすべてを設定したうえで、最後に俯瞰して考えなくてはいけません。この順序で設定していくことによって、御社にピッタリのビジネスモデルが導き出されます。

これから起業を考えている方も、事業拡大を考えている方も、ぜひビジネスモデルキャンバス(BMC)利用して自身のビジネスアイディアをカタチにし、確固たるビジネスモデルを構築しましょう。
 
 

ビジネスモデルのアイディアを発想する方法

いざビジネスモデルキャンバスを設定しようと思っても、なかなか革新的なアイディアが生まれない可能性があります。これまでに出尽くしたモデルをなぞっていたり、収益化のイメージが湧かなかったりすると、構想段階で立ち止まる可能性もあるでしょう。
ビジネスモデルにイノベーションを起こすためには、発想法があります。ビジネスモデルキャンバスの9つの項目が大きなヒントになるのです。各項目を起点として考えると、イノベーティブなモデルが生まれます。特に以下の4項目はアイディアを得やすいでしょう。

1. 主要なリソース(KR)
既存のインフラやアウトソーシングなどのリソースを残しつつ、ビジネスモデルを拡張したり、変換したりする方法です。有効活用できる手段について考えてみましょう。

2. 提供価値(VP)
提供する価値を大幅変化させてみます。事業の根幹が変わりますので、そのほかの8つのブロックの内容も変化することを覚えておきましょう。

3. 顧客セグメント(CS)
顧客増を変化させることでイノベーションができます。答えるべきニーズが変わるので、こちらもビジネスモデルキャンバス全体が大きく変化することになるでしょう。

4. ファイナンス(CS・RS)
収益の流れや設定価格、コストカットを考えましょう。すでに他社が手がけているサービスを圧倒的に安くする、または無料化するなどで、市場にイノベーションが起きます。

ビジネスモデルにイノベーションを与えるための発想法については、こちらの記事をご参照ください。


 
 

競合のビジネスモデルやアイディアの分析にも有効

ビジネスモデルキャンバス(BMC)は、既に事業を進めている会社にも有効です。自社のビジネスモデルを見直せますし、逆算して考えれば、競合のビジネスモデルやビジネスアイディアを解析できます。相手のビジネスモデルを見える化することで、競合の弱点や、自社プロダクトを差別化する方法が分かりやすくなるのです。事業拡大を施工させるうえで、欠かせないツールでもあります。


 
 

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